practica

howard hernandez

ある夏、友人が別府で美術展をやっていて、展覧会のために曲を作ってくれないかと頼まれた。私は乗り気ではなかった。それまでは、自分の音楽をリリースすることにはまったく興味がなかった。ただ楽しむために演奏していた。

展覧会のために10曲作ろうと思っていたが、フルタイムで働いていたので時間が足りなかった。だから仕事が終わってから曲を書いた。夜更かしすることもよくあったし、まったく寝ない日もあった。「月の記憶」を書いていたときは、その日は朝の4時くらいまで起きていた。あの頃を振り返ると、寝ていないのに全然疲れを感じなかったのを思い出す。

自分が作った音楽を他の人が楽しんでくれるなんて思ってもみなかった。展覧会では毎日、曲名と作者を聞かれた。なぜか恥ずかしかった。展覧会が終わった後、6曲をアルバムに収録することにした。アルバムのカバーをデザインしたときのことを、よく覚えています。花の写真をダウンロードして、魔法のような、しかし憂鬱な感じになるように編集しました。

これはまったくの偶然でできたアルバムです。友人が彼の展覧会を手伝ってほしいと頼んでいなかったら、このアルバムを作ることはなかったでしょう。私に助けを求めてくれたその友人には、今でも感謝しています。このアルバムを静かにリリースし、誰かが私の音楽を楽しんでくれたことを知ったことが、その後私を前進させる原動力となりました。

howard hernandez


TRACKLIST

1. resonance

2. samsara

3. 忘れかけた花

4. 月の記憶

5. 空虚

6. 雪花

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